はじめに
Chapter 1 これからの図書館を考える
Chapter 2 新しい図書館を旅する
Chapter 3 都市のような図書館をつくる
おわりに

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Chapter1
これから図書館はどうなっていくのだろうか。図書館や書店など、本のある空間に対しての再認識と、これからの姿の探求を始める。
デジタル化の進展に伴い、本とそれを取り巻く環境は大きな転換期を迎えている。かつて生活必需品であった紙の本は、出版不況や書店の減少とともに「嗜好品」としての側面を強め、装丁にこだわった高価な特装版が作られるなど、物体としての希少価値が高まっている。また、情報の鮮度や流通性を重視する「フロー型」の書店に対し、図書館は時間を超えて地域の知識や記憶などの文化を蓄積する「地域の知のストックの場」としての役割を担い、所有の概念が異なる両者は補完し合う存在となっている。
書店の数が減少する一方で、図書館の数は微増傾向にあり、その在り方は多ベクトル化している。かつての静かで閉鎖的なイメージから脱却し、カフェ等を併設して地域活性化に直結した「にぎわい型」をはじめ、他施設と一体化してシナジーを生む「融合型」、商業施設内で利便性を高める「テナント型」、特定の利用者層にターゲットを絞った「特化型」などへと進化を遂げてきた。実は書店も図書館と似た進化を遂げているのもおもしろいポイントだ。
近年では、制度の枠組みに縛られない民間主導の「本を軸にした新しい施設」や、行政自らが書店を運営する事例も登場しており、図書館と書店の境界は曖昧になりつつある。
物理的な本や、本に囲まれた空間が持つ独自の価値も再評価されている。スマートフォン等により人々の生活時間が細切れになる現代において、読書は一つのテーマにじっくり向き合い、「まとまりのある時間」を回復させる装置として機能する。また、圧倒的な「本の密度」による好奇心の刺激や没入感に加え、本が放つインクのにおい、空間の音を吸収することで生まれる穏やかな静けさなど、五感に深く働きかける空間体験は、デジタルでは代替できないリアルな場ならではの大きな魅力だ。
これからの図書館は、単なる情報提供施設や本の貸出機関にはとどまらない。最新のデジタル技術を取り入れたスキル育成、生涯学習の支援、多言語・異文化交流、コワーキングスペースとしての活用、さらには高齢者等への心理的サポートなど、多機能な地域コミュニティの中核へと発展していくだろう。人々の多様なニーズにワンストップで応える社会的インフラとなり、動的な社会的空間として地域の核を形成する「都市のような図書館」へと進化していくはずだ。
COLUMN:
これからの図書館を考える紙の本の価値と五感に働きかける空間から、本のある場について問い直す
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Chapter2ARTICLE:
天童市立図書館市民を巻き込みながら進めた図書館改修計画、その背景から仮設図書館の試みなどプロセスを紹介
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おわりにpodcast:
『都市のような図書館をつくる』編集のプロセス書籍発刊を記念し、執筆・編集に関わったOpenAのメンバー(馬場正尊、中島彩、河﨑帆高、竹内咲恵子、林泰地)と、一冊の本として形ができあがっていくプロセスの面白さや、執筆・編集段階で感じていたことなどについて振り返る
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Chapter2ARTICLE:
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