土鍋ご飯 然々 SHIKA-JIKA
土鍋ご飯 然々 SHIKA-JIKA
時期:2023.4~2023.12
所在地:JR立川駅改札内 エキュート立川2階
クライアント:株式会社ZOT
規模:延床面積 約35㎡
用途:飲食店舗
基本・実施設計・監理:平岩祐季+小川理玖+桑村駿太
電気設備設計:one and one 福島颯太
機械設備設計:株式会社 NoMaDoS 高橋良輔
撮影:平岩祐季
和食を引き立てる”小風景”
JR立川駅構内のエキュート立川内に位置する、「土鍋ご飯 shika-jika」の店舗設計。
本案件は駅構内の店舗区画という特性上、客席空間が約23㎡の狭小な区画に対し、天井高は3mという縦長空間であった。食事をする上で居心地の良い空間とするため、空間全体の重心を低くすることで区画の狭小さと天井設備に意識を向けさせないように工夫をした。床レベルから高さ1.3mの低い位置にスリットを設け、間接照明を仕込むことで座席の照度を確保しつつ、アクセントウォールとして目線誘導を図った。また、客席空間全体を調光調色が可能な照明器具にすることで、ランチやディナーの時間帯に応じて店内空間の雰囲気を変えられるようにしている。
エントランスの一番手前に配置した釜戸カウンターは、来店客の注目を集めると同時に、ご飯が炊き立つシズル感を演出している。座席配置は最も座席数を見込めるレイアウトを採用し、施主の要望であった回転率の高いお店づくりを実現している。
店内は黒色をベースにカラートーンを統一。左官材や家具などに和の素材を取り入れることで、和食に調和した空間を作り出している。床はオリジナルのマーブル柄とすることでアクセントとなりつつも汚れなどを目立ちにくくしている。壁面全体に塗られた水墨模様にダウンライトが当たることで湯気が立ち上るような雰囲気を演出し、和食を引き立てる“小風景”を創出している。(桑村駿太 / Open A)