ダイアログ・ダイバーシティミュージアム「対話の森®️」

ダイアログ・ダイバーシティミュージアム「対話の森®️」

時期:2020.08

所在地:東京都港区海岸一丁目

クライアント:一般社団法人ダイアローグ ・ジャパン・ソサエティ

規模:964.24㎡

用途:商業施設

企画・設計・監理:大橋一隆+平岩祐季+武田皐/Open A

撮影:平岩祐季/Open A

1988年にドイツの哲学者アンドレアス・ハイネッケ氏によって発案され、これまで世界約50カ国で開催されてきたソーシャル・エンターテインメント「ダイアログ・イン・ザ・ダーク」。日本では1999年の初開催以来、さまざまな場所や期間でおこなわれてきた。

これまで各地で開催されてきた3つのプログラムが体験できる常設施設として「ダイアログ・ダイバーシティミュージアム『対話の森®️』」が誕生するにあたり、内装設計、インスタレーション企画・設計をおこなった。

ミュージアム内は、この場を訪れた人やプログラムを体験した人々が「対話」を行い集うエントランスを中心に、「ダーク」「サイレンス」「タイム」といった3つのプログラムを体験するエリアで構成している。

中心となるエントランスは、路面に広がるサッシに沿って配置し、背景には長く続く白い壁面を設けることで、この場で生まれていく「対話」そのものが街に向けての展示物となるよう設計した。

またミュージアムのオープンに合わせ、エントランスに展示するインスタレーションの企画・設計もおこなった。「あなたにとって対話とは?」という問いかけのもと、さまざまな人から集めた言葉を用いて、ダイバーシティを表す風景をつくった。

「ダーク」「サイレンス」「タイム」3つのコンテンツを象徴するカラーをベースに、集まった言葉をOHPフィルムに印刷。それらが照明のシェードのように電球を囲い、人々の言葉や一つひとつの色が透けて重なりエントランスに明かりを灯すことで、ダイバーシティを可視化するデザインとした。

このミュージアムではこれからさまざまな垣根をこえた「対話」が展示されていく。街から眺めたり、時には立ち寄ってみたりして、この場所が繰り広げていく「対話」をぜひ体感してほしい。(武田皐/Open A)