梅田のサービスオフィス

梅田のサービスオフィス

時期:2021.09

所在地:大阪府大阪市北区

クライアント:株式会社SYNTH

規模:901.96㎡

用途:サービスオフィス・カフェスタンド

企画・設計・監理:平岩祐季+大我さやか+南由佳+小倉畑昴祐+竹内咲恵子/Open A

撮影:平岩祐季

西梅田は大阪駅から福島駅にかけて高層ビルが連なり、ハイブランドや大企業、メジャーカルチャーが集積するエリア。うめきた、福島、堂島、北新地にブリッジし、大阪の中核的な役割を担う。そんな西梅田の中心に位置するビル「ブリーゼタワー」の元アパレルショップ区画をサービスオフィスへとコンバージョンした。

ブリーゼタワーは「CASEBEE大阪 OF THE YEAR 2008」を取得した、環境に配慮された建物である。ビルの方向性を継承して「都市のオアシスとしてのワークプレイス×環境共生」を空間のコンセプトとした。区画は当ビルの1階と2階であり、ビルのファサードとしてメッセージを体現する役割も担っている。

サービスオフィスには、ドロップイン、カフェ、オープンラウンジ、クローズラウンジ、レンタルオフィスの機能が求められた。機能を「はたらく、はなす、あそぶ、まなぶ、くつろぐ」という動詞に置き換えて、「植物」と「本」を組み合わせたデザインを試みた。

1階はBotanical Lounge。約5mの天高と大きなガラスから採光できる環境を生かして、緑と光があふれる植物園のような空間とした。シンボルツリーを中心に置き、多様な形式のオープンラウンジを配している。2階はBookshelf Lounge。本棚に囲まれて作業に没頭したりゆったりとくつろげる空間に仕上げた。窓面にはスライスした天然石を用いて採光をコントロールしたほか、本のセレクトはスタンダードブックストア中川和彦氏が担当している。

大阪駅周辺は大規模開発により日々目まぐるしい変化が起きている。ビルの商業エリアをオフィス機能へと変換することでまちに新しい表情をもたらし、豊かな場が育まれていくことを願う。(平岩祐季/Open A)