新丸ビル・インキュベーションオフィス
新丸ビル・インキュベーションオフィス
時期:2007.04
所在地:東京都千代田区
クライアント:株式会社三菱地所
用途:オフィス
インキュベーションオフィスには、20前後のベンチャー企業が入居している。執務空間はコンパクトに小さなユニットにまとめられ、その替わりミーティングスペースや設備を共有することで豊かな空間が得られる。
コピーキッチン
オフィス内の空白の時間をつなぎあわせるための家具。コーヒーメーカーもコピー機も、今まではオフィスの端に追いやられた機能だったが、ここではそれを中心に持ってきて、さらにつなげてみた。コピーをとっている間、コーヒーを注いでいる間、そこにはちょっとした空白の時間ができる。その瞬間はコミュニケーションが生まれやすい。アイデアや新しい仕事のきっかけとなる会話が、定型化された会議ではなく、立ち話から突然生まれたことは誰もが経験あるはず。それを誘発する家具だ。
ナレッジウォール
本棚を見ると、その人の頭の中をのぞいたような気になる。背景や志向性が背表紙で一覧されているからだ。情報は発信する場所に集まってくる性質を持っている。この巨大な本棚は入居している企業共有の知財の書庫であり、同時にプレゼンテーションの場でもある。
つかまり棒
オフィスに長時間閉じ込められると身体性が失われて行く。時には体と発想をほぐす瞬間があってもいい。「新丸ビルの10階で鉄棒にぶらさがる」というシュールな風景は、この場のコミュニケーションのハードルを下げることにもなるだろう。オフィスにはユーモアも必要なのだ。