名古屋の廃校再生

名古屋の廃校再生

時期:2019.11

所在地:愛知県名古屋市

クライアント:東和不動産株式会社

規模:4,142.54㎡

用途:オフィス

企画・設計・監理:平岩祐季+澤伸彦/Open A

撮影:撮影: 阿野太一 10、12、15、16撮影:OpenA

名古屋駅から程近いオフィス街と、その奥に広がる商店街や住宅地との境界にある旧那古野小学校の再生。中部圏のベンチャー企業などが集結する新たなタイプのコラボレーションオフィスとして再生した。

旧那古野小学校は高層ビルのあるオフィス街と、歴史的な地域の四間道へとつづく円頓寺本町・円頓寺商店街のちょうど間に位置している。既存の校舎は街に対しては閉鎖的で、物理的にも視覚的にも二つのエリアを分断する状態となっていた。

そこで、改修にあたって施設に新しい役割をもたせる際に、エリアを「分断」するのではなく「接続」する役割をもたせられないかと考えた。旧昇降口部分を動線的にも視覚的にも校舎を通過することのできるオープンなエントランスへと刷新し、校舎を通り抜ける新しい都市の動線を設けた。これによって街・校舎・校庭を連続させて、街と建物の新しい関係性をつくっている。

また、改修全体を通して小学校のもつ空気感や自由さを受け継ぎたいと考えた。小学校に蓄えられた記憶や雰囲気を上塗りするようなことはせず、躯体や仕上げは極力そのままに、素材を付加することで新しい姿をつくっている。

事業者であるトヨタグループが自動織機の布を原点に始まっていること、これからの様々な使い方に対して編集がしやすい素材であることなどからファブリックをキーマテリアルとして、サイン・間仕切りなどを付加している。また、成長スピードの早いベンチャー企業が入れ替わりながら都度、気軽に空間を編集していけるよう簡易的な(素人でも留め付け等が可能な)納まりを各所で採用した。 記憶の継承と刷新のバランスによって懐かしさを持ちながらエリアをつなげていく存在になってくれればと思う。 (澤伸彦)

公共R不動産での取材記事:
『名古屋駅近くの廃校が、次の100年をつくるインキュベーション施設「なごのキャンパス」へ』
https://www.realpublicestate.jp/post/nagono-campus